会報 第11号(令和3年5月発行)

 令和2年度は新型コロナウイルスへの対応のため、町制50周年記念事業を始め町の大きなイベントが中止・縮小となるなど、町政運営は大変難しいかじ取りの一年であったと思います。新型コロナのワクチン接種が始まったものの、感染再拡大が非常に懸念されることから、いま一度「3密」を避け、不要不急の外出は控えましょう。3月町議会が終わり、令和3年度当初予算も明らかになった中、特に目に付いた事項を町民の皆さまにお知らせします。

令和3年度当初予算 昨年度に続き借金(町債)が大幅増額!

町債残高(元金)の推移

 3月町議会において、令和3年度当初予算一般会計 令和3年度当初予算の概要(写し)131億4,966万円、特別会計79億2,967万円が賛成多数(一般会計予算については一部修正案)で可決された。借金(町債)については、10億7,220万円の借り入れ(発行)となっている。上の表のとおり町長就任前の過去7年間で7億2,100万円(1年間当たり1億300万円)の借金(町債)に対し、町長就任後3年間で15億7,000万円(1年間当たり5億2,330万円)の借金(町債)をした。このたび、令和3年度を初年度とする「第6次東郷町総合計画」が策定された。同計画では、令和12年(2030年)の将来人口は約45,700人と想定している。今後10年間で人口は1,500人余りしか増えず、将来の希望あるまちづくりを見据えた財政運営が必須であり、子ども達に多額の借金を負わせてはならない。

令和3年度当初予算で注目していた事業(会報第10号で指摘)

 令和2年度に一般財源で組まれた次表の事業について、令和3年度当初予算でどのような財源内訳で予算計上されていたかお知らせします。
 注:一般財源は、町税、地方交付税など、町が自由に使えるお金のことです。

令和2年度 令和3年度
上城保育園跡地公園築造設計
 一般財源:8,679千円
事業名:上城さくら公園築造事業
事業費:126,541千円
(国県費0円+地方債(借金)94,900千円+その他1,611千円+一般財源35,160千円
上鏡田公園築造設計
 一般財源:14,773千円
上鏡田公園築造工事費の予算計上なし。
(仮称)新和合保育園整備事業
 一般財源:1,435千円
事業名:保育所整備事業
事業費:271,713千円
(国県費170,168千円+地方債(借金)81,200千円一般財源20,345千円
※令和4年度末をもって町立和合保育園を廃園し、民間事業者が整備する(仮称) 東郷こども園(民設民営)の園舎建設費の一部を補助する。
東郷・三好線整備事業
 一般財源:40,058千円
事業名:東郷・三好線整備事業
事業費:50,000千円
(国県費4,500千円+地方債(借金)36,400千円一般財源9,100千円
※諸輪地区の渋滞緩和に向け、東郷・三好線(みよし市境)を整備する。
小学校維持管理事業工事
 一般財源:6,000千円
中学校維持管理事業工事
 一般財源:6,000千円
事業名:諸輪小学校バリアフリー化改修事業
事業費:48,541千円
(国県費14,736千円+地方債(借金)33,700千円一般財源105千円
※学校施設長寿命化計画において、令和2年度に整備する計画であった諸輪小南校舎長寿命化改修2億5,900万円、給食センター大規模改修8,400万円、諸輪小南校舎トイレ改修7,100万円、春木台小部位修繕(エレベーター)2,800万円のうち、令和3年度は、諸輪小の南校舎トイレ改修42,851千円、昇降口スロープ設置545千円、特別支援教室等建具改修1,262千円を実施する。
(旧)老人憩の家解体工事
 予算計上なし。
(旧)老人憩の家解体工事費の予算計上なし。

町制50周年記念に想うこと 町制施行:昭和45年4月1日(1970年)

 東郷町は令和2年度に町制施行50周年を迎えた。大きな節目の年として記念イベント事業に期待していたが、コロナ禍の影響を受け記念式典など10事業を中止し、お祝い給食・記念誌発行の実施を決めた。一方、市制施行50周年を迎えた尾張旭市は、令和2年度と令和3年度の2年間で、記念式典を始め28件の新規事業と41件の冠事業を実施する方針に改めた。この政策判断の違いはいったい何だろうか・・・。

 さて、本町の発展を公共施設でみると、東郷診療所(S36年6月開設)、東郷町小学校(S40年1月創立)で、その他現存する全ての公共施設は、S45年以降に建築されたものである。また、人口の推移でみると、S45年3月31日 世帯数2,670、人口11,015人が、R3年2月28日 世帯数17,969、人口43,994人となり、50年間で人口は4倍に増加した。人口の増加は、土地区画整理事業による所が大きく、和合ケ丘・白鳥・御岳・春木台・北山台・部田山の誕生は地元関係者の努力の賜物であり、また転入された方々は、自治会の設立、コミセンの建設、新たなコミュニティの創設に尽力されたのである。そして、新旧住民を結び付けたのは、S50年から始まった「みんなでつくろう、ふるさと東郷」の運動が大きな役割を果たして来たと想う。

  東郷町誌第二巻「発刊に寄せて」に、「このように飛躍的に発展する町の歴史の一頁一頁を後世の人々に伝え、さらに充実した将来のステップとする」とある。町制50周年記念式典が中止となり、いままで各方面で功労があった方や、様々な分野で尽力いただいた方に対し、幅広く表彰・感謝をする機会が無くなり誠に残念である。また、「町制50周年記念誌を千部発行、町HPで公表、町内公共施設、小中学校、飲食店などに置く」との新聞報道があった。町制50年周年記念の「お祝い給食」を食べたお子さんや、いままでのまちづくりを支えて来た高齢者の手元に、「まちの歴史とまちの政策」を記した町制50年周年記念誌(A4判30頁)の全戸配布がされず、重ねて残念な想いである。(4月3日「東郷町 町制50周年記念 東郷町製作所に感謝状を贈った」と新聞報道あり)

※上図は「ららぽーと愛知東郷」店舗3F 南東立体駐車場通用口手前 壁面にあり。掲載に当たり「ららぽーと愛知東郷」の協力を頂きました。

東郷町役場西交差点、交通事故多発は人災ではないか

 「ららぽーと愛知東郷」のオープンに合わせ供用が始まった役場西交差点で交通事故が多発している。このような事態が、なぜ起きてしまったのか・・・。信号機の設置は警察行政であるが、予算もとは愛知県であるため、県の理解が得られなければ予算は付かない。県下の信号機の設置要望は大変な数になるが、限られた予算内の設置だから当然優先順位が付けられるので、早い時期から県警本部と県関係部署への要望活動を行う必要がある。この要望活動は町長自ら行うことは当然であるが、効果的な要望活動には政治家の口添えも大切なため、愛知県議会の与党に所属する地元県会議員の力を借りる必要がある。本町の与党は非自民党系であることから、町長は効果的な要望活動ができなかったのか・・・。事故多発を受けて町長は、信号機の早期設置要望書を愛知警察署に提出したと公表があったが、少なくともオープンの1年以上前に要望活動を行っておくべきであった。

礎の会に寄せられた意見

町民
町民

ららぽーとの町の窓口(リーブル トウゴウ)の件です。現在(2021年1月9日)までもう30回以上行って確認していますが、客がいたことが1度もありません。2~3人の職員が一日中やることがなくおしゃべりして過ごしています。見苦しくて見てられません。さらに問題は、貴重な税金を施設と人件費に垂れ流している。即刻閉鎖してください。

回答(3月町議会一般質問企画部長答弁から)
リーブル トウゴウの2月末までの来場者は3,086人、住民票4通・印鑑証明書5通の発行、図書館の本の予約・貸出116件(213冊)、講座・催事は8回の開催です。住民票等証明手数料についてはキャシュレス決済のみとしている。総経費は令和2年度約1,200万円、令和3年度約2,000万円です。令和3年度から本格的にスタートさせ、交流人口や新たな定住者の増加促進に繋げていく。

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